このページでは[さくらのVPS]利用者向けにパルワールドの設定変更の方法を紹介いたします。
もし、まだサーバーを建てていないけど、専用サーバーを建ててみたいという方は< こちら >に専用サーバーの契約から建てる方法までを紹介していますので、まずはこちらの記事をご覧ください。
SSH接続ツールの準備
はじめにSSH接続に使用するためのアプリケーションを紹介いたします。
使い慣れているソフトが他にあるという方については「サーバー設定の基本操作」もしくは、「わかる人向けの操作まとめ」までスキップしていただいて問題ございません。
RLoginのダウンロード
まず初めに下記のサイトからRLoginをダウンロードします。
こちらは無償のソフトウェアですので、特に追加で料金がかかるなどはありません。
公式サイトに飛んだら下記の「実行プログラム(64bit)」をダウンロードします。
次にダウンロードが完了したら、解凍して中に入っている「RLogin.exe」を起動します。
また、起動時に下記のような画像が表示されますが、詳細情報のボタンを押すと「実行」が出てきますので、こちらを押してください。
実行をして、アプリケーションを起動出来たら次章へ進みましょう!
RLoginを設定する
アプリケーションの起動が出来たら最初に初期設定を行います。
RLoginにパルワールドサーバーを登録する
アプリケーションを起動するとポップアップで「Sever Select」が出てくると思います。
ここでまずは「新規」を押します。
※参考画像ではすでにサーバーが登録されていますが、初回起動時は空になっています。
「新規」のボタンを押すと「Server New Entry」のウィンドウが開くので、下記の要領で入力します。
①は最初に「server select」で表示される際の表示名ですので、任意の値で設定しましょう。
②は「IPアドレス」を入力します。IPアドレスはさくらのVPSのコントロールパネルで表示される下記の赤枠の数字です。
③の「ログインユーザー名」は、「ubuntu」と入力してください。
④の「SSH認証鍵」はサーバー作成時に生成した認証鍵の「プライベートキー」のファイルを選択してください。
①~④まで入力出来たらOKを押してください。
無事登録が出来た場合、下記の様にリストに表示されるようになります。
ここでOKボタンを押して接続を試してみてください。
接続が行えた場合、下記の画面が表示されますがそれぞれ「接続する」、「はい」を押してOKです。
その後、下記のような画面が表示されれば、接続成功です。
無事この画面が表示されれば設定をいじれるようになりますので、次の「上手く接続できないとき」は飛ばしてしまってOKです。
上手く接続できないとき
筆者が試行中に遭遇したエラーと解決策について記載していきますので、もしうまく行かなかったという方はこちらを試してみてください。
見覚えのないパスフレーズを聞かれる
接続時に下記のようなパスフレーズの入力を求められるケースです。
このエラーはSSH認証鍵が正しいものになっていない場合に表示されますので、以下の項目を再度確認しましょう。
- パブリックキーを設定しているか
- さくらのVPS側で登録するものは「Public key」で、RLogin側で設定するものは「Private key」という違いがありますので、それぞれ誤って設定していないか確認をしてみてください。
- Private Keyがすべてコピーできているか
- Private Key側は「—–BEGIN RSA PRIVATE KEY—–」から始まり、「—–END RSA PRIVATE KEY—–」を含むすべての文字列を設定する必要がありますので、ファイルに文字列が含まれているか確認をしてみてください。
SSH2 User Auth Failure “publickey” Status=0004 Send Disconnect Message… と表示される場合
接続後に、以下のようなアラートが表示されるケースです。
この場合は、③で入力したユーザー名が間違っているため、正しい名前に修正をして再度登録をしてみてください。
サーバー設定の基本操作
サーバーで設定ファイルを開く際はざっくりと下記の方法で行います。
- パルワールドの停止
- 設定ファイルの書き換え
- 設定ファイルを配置
- パルワールドの再起動
このうち特に注意が必要なのが「3の設定ファイルを配置」についてとなりますので、こちらについてはしっかりと手順を確認して操作するようにしましょう。
パルワールドの停止
まずは、パルワールドの停止のコマンドをコンソールに入力して、サーバーの停止を行います。
もし、サーバー上にユーザー残っていた場合、データ不整合等で正常に動作しなくなるという可能性もあり得ますので、必ず設定を操作する前にはパルワールドのサーバーを停止してから行いましょう。
さくらのVPSのコントロールパネルからサーバーを停止をすると、接続自体が出来なくなりますので、パルワールドを停止する場合はこちらのコンソール上から行う必要があります。
パルワールドの停止をするコマンドは下記となります。
まずは、こちらのコマンドをコピーしてください。
sudo systemctl stop palworld-dedicated.service
次にこのコマンドを下記の箇所に貼り付けます。
注意点として、コンソール上ではctrl+vの貼り付けは使用できないため、右クリックで貼り付けてEnterで実行してください。
実行すると、「[sudo] password for ubuntu:」と表示されます。
ここにサーバー作成時に入力した管理ユーザーのパスワード(さくらのVPSで設定)を入力してください。
入力に成功すると特に何も表示されず、失敗した場合は再度「[sudo] password for ubuntu:」が表示されます。
設定ファイルの書き換え
次に設定ファイルの書き換えを行います。
初回は設定ファイルのダウンロードから行いますが、次回以降はこちらのダウンロード操作を挟まずに直接書き換えたファイルをアップロードしてもOKです。
まずは、下記赤枠のアイコンをクリックして、SFtpの画面をだします。
SFtpの画面では左が自分のPCのフォルダ表示、右がVPS側のフォルダ表示です。
ここでまずはパルワールド側の設定ファイルがある場所を開きます。
下記、赤枠の部分に以下のアドレスをコピー&ペーストで入力します。
/opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/
問題なくフォルダのパスを開けたら「PalWorldSettings.ini」というファイルがあるので、このファイルを自分のPCの任意の場所にドラッグ&ドロップでコピーします。
次にコピーしたファイルを自身のPCで開きます。
これはwindows標準のメモ帳アプリで開くことができますので、メモ帳を使って編集を行います。
初回にやっておくべき設定としては、下記の2点かと思います。
- ServerName (初期値は「Default Palworld Server」)
- 一覧に表示される際のサーバー名
- ServerPassword
- サーバーに入る際に入力するパスワード
例えば「ServerPassword」を「abcd」と設定する場合は、「ServerPassword=”abcd”」という形で書き換えればOKです。
他はゲームプレイ上の設定になるものや、必要に応じて設定するものとなりますので、必要に応じて設定してみると良いでしょう。
また、細かい設定については別記事で紹介したいと思いますので、お待ちください。
設定ファイルを配置
編集したファイルを適用する際には、ダウンロードの時と別の手順を行う必要があります。
適用する場合は、パスがダウンロードの時と異なり下記のものになります。
/home/ubuntu/
このため、ダウンロードの際にパスを変更したのと同じような形で、上記のパスに移動して、そこからドラッグ&ドロップでファイルを配置してください。
これでまだ終わりではありませんが、アップロード自体は完了したので、ここで、一旦画面を閉じます。
その後、また黒背景のコンソール画面に戻ったら以下のコマンドを右クリックで張り付けてEnterを押します。
sudo mv -f /home/ubuntu/PalWorldSettings.ini /opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
これによりファイルを本来あるべきパルワールドのフォルダ内に移動することができます。
続けて以下のコマンドを同じように右クリックで張り付けて、Enterを押して実行します。
sudo chown palworld:palworld /opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
これはややこしいので簡単に説明すると、設定ファイルにアクセス出来る権利がpalworldのプログラムが持っていないため、「palworldのプログラムにアクセスする権利を与えますよ」というものです。
ここまで実行後に何も表示されていなければ更新作業は完了しています。
お疲れさまでした。
ここまで行ったら最後にpalworldを再度起動して終了となります。
パルワールドの再起動
最後にパルワールドを再起動します。
再起動は停止時と同じ要領で下記のコマンドを入力すればOKです。
sudo systemctl start palworld-dedicated.service
これで、設定が反映されたサーバーが起動します。
実際のサーバー起動までは若干のタイムラグがありますので、少し待ってから接続をしてみてください。
無事サーバーに入ることが出来れば、設定はすべて完了なのでRLoginは終了してしまって問題ありません。
わかる人向けの操作まとめ
こちらはある程度、SSHクライアントに詳しい人、もしくは2回目以降にぱっと操作が思い出せない人向けにさっくりとまとめた内容となります。
コピーしやすいようインデントなどを外しておりますので、見にくいかと思いますがご容赦ください。
サーバー停止からファイルのダウンロード、更新は下記の手順で実施します。
1. サーバーの停止コマンド
sudo systemctl stop palworld-dedicated.service
2.パルワールドの設定ファイルのパス
/opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/
<コンソールコマンド版>
sudo cp -n /opt/palworld/DefaultPalWorldSettings.ini /opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
3.設定ファイルのアップロード先パス
/home/ubuntu/
→権限の都合上、一度上記に配置した後にコンソールから移動させる必要があります。
4.設定ファイルの移動コマンド
sudo mv -f /home/ubuntu/PalWorldSettings.ini /opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
5.Palworldに権限を付与するコマンド
sudo chown palworld:palworld /opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
6.Palworldの再起動
sudo systemctl start palworld-dedicated.service
こちらで設定方法は以上となります。
コメント